あなたは大丈夫?近年増える脂肪肝とは

肝臓のことを話す女性6

肝臓の主な機能としてまず思い浮かぶのは、どんな作用でしょうか?肝臓をいたわるためには「休肝日」を作りましょう、といったことが提唱されるようになってから久しく、アルコールの分解といった作用をもつという知識は広く浸透されているようです。

 

では、肝臓をいたわるにはお酒を控えれば良いのでしょうか?また、お酒を飲まない方は肝臓を患うことが少ないのでしょうか?

 

答えは「No」です。もちろん、アルコールの摂取量が増えるほど肝臓へかかる負担は増えますので、無関係ではありません。しかし、そのほかにもさまざまな要因が肝臓への負担を増やしてしまうことがわかっています。

 

そもそも、肝臓の働きには大きく「代謝」「解毒」「胆汁の生成と分泌」が挙げられます。肝臓に負担がかかりすぎたり、ウイルスや薬の影響で病気になるとこれらの機能が低下してしまい、わたしたちの生命維持に支障をきたしてしまいます。

 

今は健康という方でも気を付けていただきたいのが「脂肪肝」です。脂肪肝とは、肝臓の中に中性脂肪が蓄積されてしまうことを指します。飲酒や肥満、運動不足などによる生活習慣病の増加とともに、この脂肪肝の患者さんも増加傾向にあります。

 

この脂肪肝には2種類あります。ひとつはアルコール性脂肪肝です。お酒を習慣的に多量に摂取する方(日本酒で1日平均3合、ビールでは大瓶3杯以上飲む人)がなりやすいのがこちらのタイプで、肝硬変へつながりやすい疾患として特に注意が必要といわれています。

 

もうひとつは非アルコール性脂肪肝です。こちらのタイプは、お酒をあまり飲まない人でもなる可能性が高い疾患となっています。非アルコール性脂肪肝の1割程度は幹細胞に炎症を起こし、幹細胞が破壊され肝硬変へと進行してしまうこともわかっています。つまり、お酒を飲みすぎなくても肥満や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病が要因となって脂肪肝となる可能性があるのです。これに加えて酸化ストレスやサイトカイン(内臓脂肪から分泌されて炎症をすすめる物質)、さらに肝臓への過剰な鉄分の蓄積なども要因のひとつとして挙げられています。

 

これらを防ぐために、適度な運動や良質なたんぱく質を含むバランスの良い食事、規則正しい生活をするよう心掛け、健康診断でご自身の肝機能をしっかりと把握することをおすすめします。